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コラム「異見と意見」

世界的大不況が来た?不況なんか怖くない!

 米国を震源地とする金融問題が世界中に飛び火して、世界的経済大混乱を引き起こしている。既にその荒波がヨーロッパを襲い、各国政府が緊急に税金を投入して金融機関救済を始めている。他の国々に比較して、日本の金融機関に直接的に与える影響は軽微だと言われていた。しかしながら日本経済の実態は、内需ではなく外需(輸出)に依存するところがあまりにも大きいため、アメリカやヨーロッパ経済混乱の影響を一気に受けて、バブル経済崩壊以降の長い不況から回復基調にあった日本経済は、再び急速に冷え込み始めている。その結果、日本を代表する超優良企業トヨタ自動車でさえ、その期間労働者数をこの半年で20%、2005年のピーク時に比べて既に40%も削減したという記事が10月3日付日本経済新聞に掲載されていた。また株式市場ではこの10月10日、日経平均株価が一時1,000円を超える暴落をし、終値は8,276円という5年4ヶ月ぶりの安値となった。多くの企業は警戒感を強め、日本経済は再び厳しい冬に逆戻りしようとしている。

 

 世界経済を混乱に陥れた震源地アメリカ、株式暴落を伴う日本経済の不況逆戻りなど、一連の動きを冷静に観察すると、そこから学べる共通事項がある。それは「経済社会にうまい話などない。最後に本当に笑えるのは、他者に過剰に依存したり、自分では汗もかかずにうまく立ち回りした者ではなく、自らの足で立ち、誠実に働き、自ら汗をかいて努力した者」ということである。

 

 今回のアメリカの場合、アメリカ型資本主義、金銭至上主義の下、多くの低所得市民が、甘い財テクを夢見て不動産成長神話に乗り、実力以上のローンを組み、金融機関はそれを支援し、あるいは悪用し、収益拡大の為、実物のない絵空ごとのような金融商品/金融派生商品をテクニックに頼って粗製濫造し、無責任に拡販し、巨額の収益を稼いだ。その様な市民、金融機関そしてその経営者達が世界経済混乱の震源となった。危険を冒して大西洋を渡り、汗と埃まみれになって荒野を開拓し、自由と夢と希望のあるアメリカという国を造り、さらにあの西部開拓史に見る開拓者魂を持った、かってのアメリカ人はどこへ行ったのか。

 

 一方で日本の場合、個人金融資産額は世界有数であるにも係わらず、そのお金はタンス預金か海外ファンド/株式などに廻り、日本の株式市場はその取引の60%以上を外国に依存している。また経済先進国第2の人口を持ち、経済規模世界第2の日本は、その企業収益を、内需ではなく外国への輸出に過度に依存していて、貿易収支は毎年大幅な黒字を続けている。さらには最近の日本国民も企業も、手段を選ばない自己中心の金儲けに走り、社会との共生を忘れている。日本の近代化と発展の歴史の中に見る、和魂洋才、積極進取、勤勉、共生、そして忍耐と努力を重んじた日本人の国民性、精神文化を忘れてしまったのか。

 

 その様な経済社会風潮の中で、当社は業績至上主義や単なる規模拡大ではなく、社会との関係でGive & Takeを基本とした会社の自立、社員の自立を最優先とした経営を目指し、同時に中小零細企業という内需型顧客を対象とするビジネスを通じ、地方社会活性化を社会的使命とする経営を目指している。これは、首都圏に偏った一極繁栄の一方で地方経済衰退という日本社会の現状を考えると、当社が目指すビジネスの地方展開、中小零細企業対象ビジネスとは、もともと経済衰退地域、衰退企業群を対象とするビジネスであるといえる。つまり当社はもともと好況社会ではなく、不況経済社会をビジネス環境に設定している。従って不況なんか怖くないということである。

 

 この目標を見失わず、経営陣が強力なリーダーシップで積極果敢に取り組み、一方で社員が意欲的に自己成長に努め、両者がベクトルを合わせ、挑戦の中で得られたノウハウを蓄積すれば、当社にとって国内不況も世界不況も怖くはない。今当社が恐れなければならないことは、一般経済社会の不況などではなく、経営陣や社員が当社の経営理念に基づく自主自立の精神を忘れ、自己改革を忘れて他者依存、現状維持に甘んじ、その目標と役割、自己成長を怠り、社会人としての意識や使命を忘れ、一般企業文化に迎合して、金銭至上主義に毒され、売上高・規模拡大優先経営化、指示待ち、使われ人間化、自己中心的エコノミック人間化することである。 

 

 もう一度(株)日本コンピュータ開発という会社を振り返り、見つめなおし、その理念を正しく認識し、組織としての価値観を共有して、環境に左右されない強い会社、社会に役立つ集団に成長しよう。

 

(H20.10.15 記)