NCK株式会社
日本コンピュータ開発

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コラム「異見と意見」COLUMN

第18期新入社員を迎えて

新入社員の皆さん、大学卒業並びに社会人としての出発、誠におめでとうございます。(株)日本コンピュータ開発の第18期社員として、皆さんの入社を心から歓迎致します。

就職活動時のセミナーで度々申し上げました様に、皆さんは、本日を境にして、社会の中での立場が学生から社会人へと大きく変ります。これは生まれてから今日までの様な、一方的に社会の恩恵を被っても良い、言換えればTake onlyの世代から、社会の恩恵を被る一方で、自らも社会の維持、発展に貢献する事が要求される、いわゆるGive & Takeの世代に変ることを意味します。

学生と社会人の差は Give&Take-Take=Give です。即ち、就職をして社会人になるという事は、仕事を通じてGiveをしようという事なのです。同時にTakeの内容も、学生時代までの様な、育てられる、教育してもらうというTakeから、仕事を通じて顧客に喜んで頂いた結果として得られる喜び、及び、職場での自己努力による自己表現、自己実現、自己成長の結果として得られる喜びという、Giveの結果としてのTakeに変わります。

しかしながら多くの人達は、自らの社会参加や貢献というGiveを目指してではなく、会社や社会から、自分に都合の良い何かを得る事のみを期待して就職し、社会人となる傾向にあります。即ちGiveこそが学生までと社会人との違いなのに、Take ばかりを期待して就職する傾向があります。

その為、自らのGiveの実態を省みる事無しに、自分の期待した通りのTake が得られないという不平不満だけが溜り、その結果、かつてNHKがその特集番組“クローズアップ現代”で取り上げたように、就職超氷河期と言われるこの厳しい経済環境の中で悪戦苦闘して就職していながら、就職後3年以内に3分の1、5年以内に2分の1の人が退職して行くという現象になっているものと思います。

本日入社の皆さんは、社会人の仲間入りの場、即ち仕事を通じてGiveし、自己表現、自己実現、自己成長する場として、この株式会社日本コンピュータ開発を選んだ事になります。

その株式会社日本コンピュータ開発は次のような基本姿勢、経営理念並びに行動指針の下で経営する事を宣言します。

経営の基本姿勢:

企業は、経営者の経営力の有無以前に、そこに良い社会が有るからこそ存続出来る。従って、企業は、自己利益の為に社会を一方的に利用するだけではなく、その良き社会の維持、発展に貢献すべきである。即ち、企業と社会とはGive & Takeの関係であるべきである。

経営の基本姿勢

企業は、経営者の経営力の有無以前に、そこに良い社会が有るからこそ存続出来る。従って、企業は、自己利益の為に社会を一方的に利用するだけではなく、その良き社会の維持、発展に貢献すべきである。即ち、企業と社会とはGive & Takeの関係であるべきである。

経営理念
  1. 社会に役立つ仕事をしよう。
    (儲かりさえすれば何でもやると言う行動はしない)
  2. 社会に役立つ活動をしよう。
    (営利活動だけが企業活動ではない)
  3. 社員も会社も良き市民になろう。
    (社員を私物化して企業戦士に育てる前に、先ず良き市民に)
日常的行動指針
  • 本音で語ろう。本音で語れる社風を育てよう。
    (失敗の言い訳、言い逃れ、隠匿不要)
  • 仕事の出来高ばかりではなく、努力や誠意も評価しよう。
    (他人に迷惑をかけて出す成果は評価されない)

自分の不幸や不満に対して、社会や他人を批判、中傷する人が多い。確かにこの社会あるいは人間には不条理や問題が多い。しかし、人間の作った組織、制度、その行動に完璧など有り得ない。また、社会は自分の為だけに有る訳ではないし、他人を自分の期待通りに行動させる事も不可能な事だ。しかしながら、力を合わせて社会を育て、あるいは、自分を自分の思い通りに行動させる事は自分の意志、決断、覚悟さえあれば可能だ。逆に不平不満をいくら言っても、何も解決しない。無益とさえ言える。たった一つ、たった一度しかない自分の人生の、限られた時間を、そんな無益な事に費やしたくないものだ。

私が結婚して間もなくの頃、家内の母親が一冊の本をくれた。その表題は「人生は芸術である」と言うもの。私達の人生は自分の責任で生き、一生をかけて作り上げる、自分独自の芸術作品。不平不満を積み重ねるのも一つの作品かも知れない。言い訳や他人批判あるいは他人の責任にする事で納得出来るなら、それも自分の人生かと思う。しかしながら、出来るものなら、この自分にしか与えられなかった自分の人生は、自分の責任で、自分の納得の行く作品に仕上げたいものだ。

皆さんにとって、今日という日は、自分の作品作りに向ってスタートする日。そして来るべきXデーまでに、自分で納得のゆく作品に仕上げよう。

(2002.04.30 記)

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